最近の原付二種スクーターは殆ど4サイクルエンジンなので定期的にエンジンオイルを交換する必要があります。
NAPS等のバイク用品店で交換依頼しても工賃は1000円以下なので面倒な方は依頼したほうが良いのですが、問題はそのようなバイク用品店はピット作業の待ち時間です。
大手バイク用品店での休日ピット待ち時間は1時間以上はざらです。
自分でオイル交換を行えば初心者でも30分以内、慣れてくれば15分以内に終わる作業なので知っておいて損はありません。
エンジンオイルの購入
基本的にメーカー指定品を買えば問題ありませんが、注意すべき部分はエンジンオイルの粘度。
どのエンジンオイルメーカーの商品にも粘度は表示されており、普通の使用なら20-40を選んでおけば大丈夫です。
今回はCastrolのエンジンオイルを選びました。
選んだ理由は価格が安かったから… 貧乏人に優しいエンジンオイルですね。
エンジンオイル缶にきちんと「4サイクル二輪車用」と記述しており、エンジンオイルの粘度は20W-40となっております。
エンジンオイルの容量は車両によって変わります。
概ね説明書に記載されていますし、オイルレベルゲージに刻印してある場合もあります。
125ccの原付二種スクーターなら大体800cc~900ccで表示されていいますので購入するエンジンオイル缶は1Lで十分です。
エンジンオイルの処理方法を考える
抜き取ったエンジンオイルはその辺に捨てて良いものではありません。
一番良い方法はエンジンオイルをガソリンスタンドに持ち込むのですが、馴染みのガソリンスタンドでないと難しいでしょう。
他はエンジンオイルを購入したバイク用品店で引き取り可能かどうかの確認、大丈夫であればソコに持ち込む事になります。
ただし、廃油処理剤に吸わせてしまったエンジンオイルは引き取ってもらえません。
このような廃油処理箱はホームセンター等でも数百円で販売しており、とても手頃な存在となっておりますが自治体によっては産業廃棄物扱いになり、引き取り不可の場合があります。
そのような場合は周辺の産業廃棄物業者に持ち込んでお金を払って処理してもらうか、廃油処理箱でも引き取ってもらえる自治体の友人に頼む等の方法がよいでしょう。
私は埼玉の産廃業者に持ち込むのですが、価格が毎回違うというのが何とも…
100円の時もあるし、500円と言われる時もあります。
エンジンオイルを抜く
初心者の場合はエンジンオイルを抜く前に入れ口のを緩めておきましょう。
これが意外に硬く閉まっている場合があります。
硬い場合はペンチで掴めば大抵回せます。
もしもここが外れないとすれば新しいエンジンオイルを注ぐことが出来ません。
そうなればエンジンオイルの交換は不可能になりますので、初心者にとっては大事なポイントになります。
エンジンオイル挿入口が外れたらエンジンオイル受け皿か、オイル処理パックを下に引いてドレンボルトを外してエンジンオイルを抜きます。
シグナスXの車両は抜き方が二種類
シグナスXの車両、今回はBW’S125ですが、エンジンオイルを抜く個所が二つ存在します。
正規のドレンボルトはこちら
オイルセンサーのコードが付いてるので正規のドレンボルトではありません。
こちらからエンジンオイルを抜き出す方法が正しいやり方… なんですが、この場所は後輪のブレーキワイヤーと干渉する場所でもあり、私のようにエンジンオイル温度のセンサーを取り付けた車両には不向きな場所です。
もう一方は車体真下のオイルフィルターが付いているボルト
こちらのほうが断然作業が楽な箇所になります。
ただし、注意が必要な箇所でもありますのでこちらの記事も参考にどうぞ。
私は毎回茶こしフィルターボルトから抜いているので今回もそちらから。
エンジンオイル抜き
茶こしフィルターボルトを少し緩めたら廃油処理パックを設置します。
この際注意すべきは丁寧に設置する事です。
ビニールを大きく広げて抜き取ったエンジンオイルが飛び散らないように細心の注意を払いましょう。
ここまで出来たら茶こしフィルターボルトを回して外します。
エンジンオイルが流れ出る寸前を見極めて素早くに茶こしフィルターボルト、バネ、茶こしフィルター取り除きます。
失敗すると廃油処理パックにパーツが落ちるだけ。
今回は失敗したのでパーツがエンジンオイルまみれになりました。
このような状態になってもふき取るか、パーツクリーナーで洗浄すれば良いだけです。
なぜ素早く抜くのか?と聞かれれば軍手を汚さないようにする為だけ。慣れてくると全く軍手を汚さずにボルトを外す事が出来ます。
エンジンオイルを完璧に抜く方法はエンジン分解しか方法がありませんのである程度で妥協するのですが、車体を揺らしてみたりするだけでもエンジンオイルの残り汁が出てきます。
さらにキックペダルが付いている車両であれば、キックでクランクを回せばエンジンオイルが少し出ます。
あまりお勧めはしませんが、私は面倒なので少しだけエンジンをかけてエンジンオイルの残り汁を吐き出させます。エンジンをかける時間は約10秒ぐらい。
自分が満足するまでエンジンオイルを抜いたら先ほどの茶こしフィルターボルトをこのような形にセットして取り付けます。
新しいエンジンオイルを注ぐ
バイク用品店でエンジンオイルを購入すると、注ぎやすくする為の延長パーツが貰えます。
その延長パーツのみで注いても良いのですが、長さが足りないのでお世辞にもやりやすいパーツではありません。
またエンジンオイル挿入口付近の形状によっては全く意味をなさない可能もあるのです。 初心者の場合は注ぎやすいようなジョウゴを用意しましょう。
安いジョウゴでも良いですが、これから長く付き合ってゆくバイクの事も考えて良いものを選んだほうが後で後悔しません。これは工具にも同じことが言えます。
ジョウゴに規定量のエンジンオイルを注ぎ、あとは先ほどのエンジンオイル挿入口にジョウゴの先を差し込んでエンジンオイルを流し込みます。
最後にキャップを取り付けて周囲にエンジンオイルが付着していないかを確認すれば完全終了です。
最後に…
エンジンオイルの交換サイクルは原付二種の場合3000キロから5000キロと言われており、そのような交換サイクルを守っていればエンジンオイルによるトラブルはほとんど無いと思います。
ちなみに今回私がエンジンオイルを交換したのは多分一万キロぐらいです。
正直まだエンジンオイルを変える気分では無かったのですが、最近どうもエンジンの回り方が軽い雰囲気でした。
エンジンの回転数UPが軽くなるような改造を何も行っていないので少し怪しと思い、オイルレベルゲージを確認するとエンジンオイルの残量が不明なレベル。
そして今回エンジンオイルを抜いてみたところ、計っていませんが500ccも入っていないぐらいの流れかたでした。
とくにエンジンオイルが漏れているといった症状もないので、もしかすると前回エンジンオイルを少な目に入れたのかもしれません。
このようなエンジンオイル少な目設定はエンジン内部を破損する可能性が高いので初心者がやってみるといった好奇心で手を出さないほうがよいです。
最低でもシリンダーとピストンの交換が出来るスキルが必要です。
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