原付スクーターシリンダーヘッド内のロッカーアームが折れた時の症状を解説

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エンジンカスタムをしてない車両でもタペット調整やエンジンオイルのメンテナンスを怠っていると急にエンジン不調になる場合があります。

急にエンジンパワーが全くでない…といった深刻な状態になる場合が多く、その際にはロッカーアーム、カムの破損を疑うのですが、そのような状態になるには前兆があります。

また深刻な状態になっても、おおよその故障箇所診断ができれば余計な事をせずに済むし、自分で修理できない人でもバイク屋への修理依頼の際に見積もり、工賃、部品代の目安になるので知っていて損はありません。

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カチカチ音が大きくなったら注意

シリンダーヘッド付近ではカチカチといった音が発生しています。

これはロッカーアームがカムを叩く音なので、カチカチ音が鳴るから異常ではありません。問題はカチカチ音があまりにも大きい時です。

原因はタペット調整のズレ、カムの山欠け、ロッカーアームの消耗です。

カムの山欠けはこちら


例えばロッカーアームがこのような状態であればタペットクリアランスは大幅にずれています。(隙間が大きい)同時にカムの山も欠けているはずです。

かなり大きなカチカチ音が発生していますが、コレぐらいではエンジンパワーの大幅なロスは感じられないでしょう。

そのうちにエンジンパワーが急激に落ちる日がきます。その時に疑うのがロッカーアーム折れとカムの山欠損です。

ロッカーアームが折れた時の症状

吸気側と排気側で挙動は異なりますが、概ね時速30キロが限界スピードでしょう。またエンジンパワーも全く感じられなくなり、自転車に負ける加速になります。

常にプラグがかぶったような状態ですが、エンジン始動は問題ない… といったところでしょう。

ロッカーアームが折れた場合、運が悪いと破損部品がシリンダーヘッド内部で暴れて悲惨な結果になります。

CIMG710

上記画像が折れたロッカーアームです。

私は過去に5回ほどロッカーアームを折りましたが、シリンダーヘッド及び内部部品は無事だったので、もしかするとシグナスX系のシリンダーヘッド内部はロッカーアームが折れても他部品をあまり破損しない構造なのかもしれません。

又は単純に運がよかっただけ。

ノーマルエンジンでもカムの山欠けとロッカーアーム折れは発生する

新車購入で、エンジンは一度も分解していないから大丈夫… 私もそんなふうに思っていました。

シグナスX(SE12)でロッカーアームが折れた時はハードなエンジンカスタムによる破損だったと思いますが、BW’s 125 FI(SE4510)はノーマルエンジンで一度も腰上ばらしをしていない状態でロッカーアーム、カムが破損しました。

タペットのカチカチ音は気になっていたのですが、ノーマルだから大丈夫だろうとタペットクリアランスの確認を怠ったのが悪かったです…

最近カチカチうるさいなぁ…こう感じたら、なるべく早くタペットクリアランスを確認しましょう。規定値より大きくずれてる場合は腰上を分解したほうが良いと思います。

新品ロッカーアーム

ロッカーアームの状態がわからない方がいたら、こちらの新品ロッカーアームの画像を参考にどうぞ。

最近では社外品で強化タイプのロッカーアームも販売されていますが、価格もそれなりにする品物です。

この記事を書いたひと
市具 成夫

原付二種ライダーの市具 成夫(シグ夫)です。
貧乏なのでバイクショップにメンテナンスやカスタムの依頼をする事はほとんどありません。
貧乏人ならではのカスタム術やメンテナンスから次世代電動モビリティなどの情報を発信しています。

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