原付スクーター直溝トルクカムを分解、構造を確認してみよう!

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トルクカムは無段変速機の力量配分において重要な部品になります。

このトルクカムには溝があり、再加速時や坂などで無段変速機を低速ギヤにさせたりといった役割があります。文字にすると非常に複雑な構造なりますが、主にVベルトを引っ張る力の調整を行なってくれる部品と考えたほうが分かりやすいと思います。

センタースプリングの役割と間違えやすい部品ですが、トルクカムの溝はスクーターの乗り心地に決定的な影響力がある部品なので本格的なトルクカムカスタム(自分で溝を削る)は上級者向きです。

私のブログでは初心者でも可能な市販品を例に詳しく見ていきましょう。

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ドリブン側をばらす

セカンダリーが折れた場合でドリブン側のばらし方について触れましたが、更に詳しく見てきましょう。

セカンダリーが折れた場合はこちら

車体から取り外したドリブンユニットになります。このドリブンユニットには直溝とへの字溝の両方が使えるタイプのトルクカムが組み込まれています。

クラッチナットレンチでクラッチを外しましょう。青いセンタースプリングは7%UPタイプのもので、クラッチはノーマルを私が少し加工したものです。

クラッチ、センタースプリングを外したらスライダーを引き抜きます。

初心者はスライダーを回しながら引き抜くと簡単です。

これでトルクカム溝へのアクセスが可能となりました。

溝の形を見てみよう

私の持っている市販品カスタムトルクカムは少し過激なタイプになります。このへの字溝は低速~中高速までの再加速を重視しており、高速域はあまり得意なタイプではありません。

とはいっても通勤通学で使用にるのは十分すぎるタイプです。

このようなカスタムトルクカムは、そこそこ信号がある幹線道路をメインで走るスクーターにはお勧めです。中速でぐぐっと他車両を抜く再加速力が欲しいライダーには良いでしょう。

直溝

これが一般的に直溝といわれる形になります。スクーターのカスタムに興味があったり実際に行なっている人はどうしても購入したくなる部品になります。

この直線溝、確かにキックダウン効果は優れており、アクセルレスポンシブがダイレクトになります。しかし反面ではセッティングが非常に難しいのです。

直溝トルクカムを購入して装着したはいいものの、すぐにへの字にもどした人も多いのではないかと思います。そう、後半というか、高速域とうか、最大回転数間際の変速が悪いんです、とくにノーマルエンジンは。

直溝に合わせたセッティングはしないほうが良い

これは私独自の考えなので参考程度に読んで頂ければと思います。

出来ればプーリーに合わせたトルクカムの溝を決めるのが理想だとは思います。例えばプーリーやウェイトローラーのセッティングにより加速が緩やかな車両には直溝(出来ればエンジンのパワーはボアアップなどにより上がっている)、

最大回転数近く、そして高速域で伸びないプーリーとウェイトローラーセッティング車両にはへの字溝(エンジンはノーマルでもパワーアップでもどちらでも良い)

になります。

直溝を生かす為にエンジンパワーを上げ、プーリーを緩やかな加速タイプに変える、ウェイトローラーを重くといった行為は、恐らく…というよりも確実に順番もカスタムの方向性も間違っているでしょう。持論とはいえ文章にすると矛盾だらけになります。

エンジンも駆動系もノーマルな車両で、加速が弱いな…と感じる車両には直溝が良いのかも知れません。でも、それって新車で加速が弱い車両のことなんですよね。新車で加速が弱いなー、おかしいな?と思ったら購入したバイク屋さんに持ち込むのが普通です。

また、そのような新車に直溝を入れたからといって劇的に良くなるとは思えませんし、そもそもそんなスクーターはあるの…?です。

一応、私の頭にチョイノリが浮かんできたので、グーグル画像検索でチョイノリのトルクカムをみると….  直溝

チョイノリ新車トルクカムが直溝という事実が確かであれば、答えは出ているように思います。まあメーカーはエンジンパワーや車両に合わせて最適なセッティングで販売しているはずですよね…

実際に自分でチョイノリのトルクカムを手にとって確認したわけではありませんが、グーグル画像検索を見る限りでは殆ど直溝でしょう。

もしチョイノリにへの字型トルクカムを入れて試した方がいらっしゃいましたらコメントを頂けると助かりますし、多くの初心者チューナーに対してそれなりの答えが出ると思います。

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私はセンタースプリングにグリスを塗って組んでいます

トルクカムについての記事ですが、センタースプリングもドリブン側に影響を与える部品です、直溝トルクカムについて調べる方はセンタースプリングのねじれ摩擦抵抗についても考察していると思いますので、私のセンタースプリング組画像を参考にどうぞ。

スライダーの溝にグリスを塗っています。

ただ、回転する部分ですからグリスの塗り量は少なめにしています。グリスによりねじれは軽減されていると思いますが、より効果的にねじれを無くしたい方はスプリングスライダーというカスタムパーツのほうが良いと思います。

これは私のようにグリスによる軽減ではなく、ベアリングを使うので抵抗は極少になります。

…が、物によってはベアリングが飛んで無くなるといった品物もあるようなので私はグリス派です。

まあ私の場合は自分でカスタムしたいに加えて貧乏ですからグリスになるのは当然ですね。

センタースプリングを詳しく見る方はこちら

凄いトルクカムは存在する(番外編)

私は直溝トルクカムを悪く言うつもりはありません、セッティングパーツで考えれば直溝も必要なバーツです。ただ初心者にはセッティングが難しいだけです。

では市販品ポン付けで良いトルクカムはあるのか?と思いますが、私には分かりません、きっと存在するのでしょうが、販売価格や販路により目に付かないだけかもしれません。そういったトルクカムに出会えたらラッキーでしょう。

そこでノーマルトルクカムを自分で削る人が多いと推測していまして、ネットにはそのような加工トルクカムの画像が溢れています。…そうです、凄いトルクカムは自作によって生まれます、ただし車両に合わせたトルクカムですから他車両にリマウントしても効果が悪い場合もあります。

実はですが、過去に某凄腕チューナーの方が私のシグナスX用にトルクカムを作ってくれました。そのトルクカムは手元に無いし、あったとしてもお見せ出来ません。

その凄いトルクカムはノーマル加工品で、直溝への字の良い部分だけを取ったような素晴らしい性能の一品でした。「これは魔法?」ぐらいの感想です。

詳しく書けない事情はレース関係者なら分かっていただけると思います。

もしそのような凄いトルクカムが欲しいのであれば、レース関係者と仲良くなる以外の方法は無いと思います。

この記事を書いたひと
市具 成夫

原付二種ライダーの市具 成夫(シグ夫)です。
貧乏なのでバイクショップにメンテナンスやカスタムの依頼をする事はほとんどありません。
貧乏人ならではのカスタム術やメンテナンスから次世代電動モビリティなどの情報を発信しています。

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コメント

  1. 匿名 より:

    チョイノリがどうとかではなく、スズキ車は直溝です。

    • 市具 成夫 shiguo より:

      コメントありがとうございます、スズキ車が直溝とは知りませんでした。
      とても参考になるコメントです。