スクーターやバイクをカスタムしていると一度は想像してしまうターボやスーパーチャージャーの装着、しかし機械式でも排気式でもワンオフパーツだらけになるのでお金がかかります。
パワーアップで考えると、どうしても費用対効果でボアアップになるので個人レベルでチャレンジする人は少ないのが現状だと思います。
ならば空冷ファンのエアーを過給に使えないだろうか?
このように考える人も多く、試した人もいるでしょう、私も試しましたが結果としては変化無しでした。
ならばホームセンターで売られてる電動ブロアーで過給できるか?
この記事はシグナスxキャブレーター車両で、電動ブロアでキャブレターにエアを送り込むと過給できるかどうかを試したものになります。
このブロワはホームセンターで購入しました。ごく普通のブロワで、バイク用でない事は確実です。
結論から言うと、全くお勧めしません!
何とか走行可能にしましたが、セッティングも出来ないし安定しません。それでもチャレンジしてみたい人は参考にどうぞ。なお、エンジン過給の構造は理解しているものとして見てくださいね。
スイッチが手元にないと走行中に使えないのでブロアーをばらしてスイッチを延長させます。
このブロワは家庭用コンセントで使うものです。電源がないと作動しませんので、インバーターを用意してバッテリーに直結させましょう
バイク本体のバッテリー直結させてもOKですが、単体のバッテリーを用意したほうがなにかと便利です。 …というよりバイクのエンジンがかかった状態でブロア直結させると、どこかの電装系にダメージを与えます。直結はヒューズが切れると思ってください。
車体への取り付け
基本さえ理解していれば少しの加工で接続が出来ます。
キャブ車の場合はブロアーからの圧力をフロート室、ガソリンタンクに繋いで加圧しましょう。裏技として、キャブレターごと厚手のビニールで密閉という方法もありますが、隙間から漏れます。しかしジップロックによる密閉が一番調子が出る。
インジェクション車はスロットルボディに直付けでOKだから簡単です。
キャブ車の場合はキャブレターからブロアーの間に何らかの密閉可能なBOXを設けてて下さい。
私はプラスチックの筒を加工しており、この筒からフロート室、ガソリンタンクへ繋いでいます。さらにまともに動かない場合が多いので、もう一本別口でエアフィルターを設置しました。ブロアーテスト走行の時はガムテープで別口ホースを密閉するといった方式です。
インジェクション車でもこうしておけば普段の走行ができます。
これでとり合えずは動きますが、出鱈目な動きになります。何故ならブロアーのパワーが調節出来ないから。アイドリングでブロアーONするとエンジンストールです。
最低でも8000回転からのスイッチONでないと動きません。
手動でパワー調整するしかない
仕方がないのでもう一本ダクトを追加して分岐させます。このダクトの先の開閉度を手加減で調整するという馬鹿馬鹿しい過給調整になります。このような調整法ですからまともに乗れる代物ではありませんね。
これはやった人だけが分かる事ですから自信を持ってお勧めしません。
しかもパイプだらけで魔改造のようなスタイルになってしまいます。私は魔改造スタイルが大好きなので気に入ってましたが、追加バッテリーの重量やメンテナンスを考えて全て外しました。
非常にやばい雰囲気が漂うシグナスxとなっております。
見た目だけは凄そうなスクーターです… まあ色々と狂ってます。
実際ブーストを少しならかける事は出来るのですが、手加減調整や重量のある追加バッテリーなどがあるので早いとは言いがたい代物です。むしろ遅い。
こんな事をするぐらいなら大量の車載工具を下ろすか体重を減らしたほうがよっぽど良いです。
…でもロマン魂だけは物凄いです!
コメント
楽しく読まさせていただきました!
キャブターボはセッティングが超難しく安定しないので
インジェクションだったらまだ実用的だったかもしれませんね
NOSのようにここ一発8千以上でONとかの使い方もロマンありますね
楽しい記事ありがとうございました